overture

ねえねえ、1曲目の overture、いきなり歌ないのにめっちゃ引き込まれない?

わかる! 最初『え、SEだけ?』って思うんだけど、なんか不思議な音が次々出てきてさ

しかも overture って“序曲”とか“前触れ”でしょ? もうタイトルからしてズルいよね

そうそう。で、そのまま『蘇生』に切れ目なく繋がるのが最高!

音がだんだん重なって、ゆっくり壮大になっていく感じがさ、
『はい、これから始まりますよー!』って宣言されてるみたい

落ち着くのにワクワクするって不思議だよね。心が静かで、でも高ぶる

私さ、分厚い雨雲に覆われてた空から、急に太陽の光が差し込む瞬間みたいって思った

あ〜!それ! 一気に視界が開ける感じ。爽快なのにちょっと神聖

アルバムの始まりとして完璧すぎない?
蘇生

2曲目の『蘇生』、overtureのあの壮大さから一気に爽やかに入ってくるの、気持ちよすぎる!

うんうん! overtureは幻想的だったけど、急に現実に戻される感じあるよね。国道で虹撮ろうとして消えちゃったって

あれ夢みたいなのに、すごく生活感あるよね。そこがまたいい

でさ、サビの『何度でも 何度でも 僕は生まれ変わって行く』がさ…もう名言すぎ

でもさ、来世に期待って意味じゃなくて、
“もっと夢とか理想とか持ってた昔の自分に戻る”って感じがするんだよね

わかる! 忘れてた希望をもう一回ちゃんと生き直す、みたいな

途中から『僕』が『君』になるのもずるいよね

急に聴いてる私たちに向かって歌い出すの、完全に心掴みにきてる

『そしていつか捨ててきた夢の続きを』とか『やりかけの未来』とかさ、
全部ちゃんと“今の自分の人生の延長線”にあるのがいい

過去をなかったことにしないで、続きやろうよって言われてる感じする

私は『そう思ってんだ 変えていくんだ きっと出来るんだ』が一番好き

あ〜そこ! あれ完全に自分に言い聞かせてるよね。弱いけど必死で前向いてる感じ

間奏とかアウトロのシャウトもさ、自分を鼓舞してる叫びみたいで胸にくる

ライブver最高だよね! コール&レスポンスとか、あれ絶対泣くやつ

22thアルバム『産声』ツアーでやってほしいなあ…

ほんとそれ。今のミスチルで聴いたら、絶対意味変わって刺さる
Dear wonderful world

3曲目が『Dear wonderful world』なの、アルバムタイトルと同じ“wonderful world”入ってるの、なんか特別感ある

ね!“Dear”は、“親愛なる〜”とか“〜へ”って手紙の最初につけるだから、

あ〜、じゃあ“この世界へ”っていう呼びかけみたいな感じか

曲めっちゃ短いし、歌詞も少ないのに、情景がはっきり浮かぶのすごくない?

うん。カフェで二人で通り雨やり過ごしてる感じだよね。窓の外ちょっと見ながら

アウトロもさ、完全にお店の中の音だよね

話し声とか、コーヒーをマシンで淹れてる音とか…

で、最後の『あの、カプチーノのお客さま…』
って店員さんの声!

歌詞もさ、『この美しい世界で』じゃなくて
『この醜くも美しい世界で』って言ってるのがいい

うん、ちゃんと世界の嫌なところも分かった上で、それでも“wonderful”って言ってる感じする

歌い方も独特で、なんかおしゃれだよね

普通の曲じゃないよね。特殊だけど、アルバムの流れ的には完璧

ここで一回、空気変えてくるのがさ、構成うますぎ

この先どんな曲来るんだろって、自然にワクワクさせられる
one two three

4曲目『one two three』来たね!

これさ、主人公が“ちゃんと前向いて進んでる人”って感じするよね

うん。苦しんで必死にもがいてるってより、
あっけらかんと未来に向かって歩いてる感じ

だから応援したくなるんだよね。小難しく考えてないのがいい

メロディもさ、楽しげで愉快

頭の中そのまま覗いてるみたいじゃない?
考えがポンポン跳ねてて、自然に体が乗ってくる

歌詞もユニークすぎる(笑)
『戦闘服よりブレザーがよく似合う』って最初から何それってなる

あれさ、力技で戦うより、頭使うタイプってことなのかなって思った

急に『ショーシャンクの空に』出てくるのも自由だよね

影響受けました感、隠す気ない感じが逆に好き

横断歩道でマナー悪い車の描写とか、ちょっと嫌な現実なのにさ

でも全然重くならないんだよね。
“そういうのもあるよね”って、客観的に流してる感じ

前の曲で“醜くも美しい世界”って言ってたのが、
こういう一瞬の描写でちゃんと効いてくるのうまいなって思う

リアルだけど暗くならないのは、この曲の明るさのおかげだよね

でさ、最後、アントニオ猪木さんのスピーチ!

タイトルここで回収か〜ってなるよね

じゃあいくよ? 1、2、3、

だーーー!!
渇いたkiss

5曲目『渇いたkiss』きました〜。はい、失恋ソング

ミスチルのアルバムに失恋ソングないと逆に不安になるよね(笑)

てかさ、前の曲の最後の歌詞覚えてる?

『愛しき人よ 君に幸あるように もう後ろなんか見ないぜ』でしょ?

そう! それ言ってた人と同一人物とは思えないくらい、真逆の男きた

全力で後ろ見てる(笑)

タイトルにもなってる“乾いたキス”ってさ、気持ちこもってない、おざなりなキスって感じで切ないよね

もうその時点で、二人のすれ違いが見える

浮気したとか、どっちが悪いとかじゃなくて、
お互いに原因があって喧嘩して別れた感じする

だから余計に引きずるんだよね。完全に割り切れないやつ

この“僕”、別れた君のこと考えすぎじゃない?

うん。思い出して後悔すればいいとか、
切ない夢を見ればいいとか…もう未練の塊

飲み込めてないし、昇華もできてない

別れた事実を受け入れられてないのが、痛いほど伝わる

でもさ、ラスサビの歌詞が本当にすごい

『生乾きだった胸の瘡蓋がはがれ 桃色のケロイドに変わればいい』でしょ

僕との思い出も、君の中にケロイドみたいに残ってしまえばいい、って

きれいじゃない感情なのに、表現が美しいのずるい
youthful days

6曲目『youthful days』!!
さっきまでの失恋ムード、どこ行った!?ってくらい一気に晴れるよね

イントロ流れた瞬間、空気変わる! 爽快すぎるし、名曲中の名曲

もうさ、ラブラブすぎてニヤけるんだけど

わかる(笑)身近にこんな二人いたら、
惚気聞かされてる側はちょっと照れるやつ

渇いたkissの直後だから、みずみずしさが倍増してる感じしない?

うん、恋が始まったばっかりの無敵感ある

自転車二人乗りとか、サボテン一緒に育てたりとか、幸せの塊

あのサボテンの赤い花ってさ、
アルバムジャケットのト音記号に咲いてる花と重ならない?

する! あとさ、ただ幸せ〜ってだけじゃないのがミスチルだよね

『君を抱いたら不安は姿を消す』とか
『苦しさにも似た感情』とか、ちゃんと日常の不安も描いてる

だからこそ、“君なしじゃダメ”って言葉に説得力出るんだよね

完璧じゃない毎日だから、君が必要、みたいな

サビのファルセットも最高じゃない?

裏声のとこで一気に心持ってかれる

……私も、月藤さんとずっと二人でいられたらいいな

えっ!?
ファスナー

7曲目『ファスナー』…来たね。
同じ恋愛の曲なのに、『youthful days』と空気が全然違う

うん、同じ“抱き合ってる二人”なのに、温度が違いすぎる

てか歌詞、ちょっとエロいよね///

ちょっとどころじゃなくない? 捉えようによってはミスチル史上トップクラス

いきなり“スカートのファスナー下ろす”から始まるの、衝撃

でもいやらしいというより、妙に冷静で乾いてる感じがする

構成的にもさ、『乾いたkiss』と『ファスナー』で『youthful days』を挟み込んでるの、意味深じゃない?

純粋すぎる恋のエネルギーを、現実側からギュッて抑えてる感じする

youthful daysもファスナーも、二人は抱き合ってるのに

そこにある気持ちは全然違う。本物じゃないというか、嘘というか

で、ウルトラマンのファスナーの比喩がすごい

ヒーローって“実在しない姿”を見せて、みんなを楽しませてる存在だもんね

つまり君も、そういう“作られた姿”を見せてるんじゃないかって

なかなか鋭いし、残酷な視点

でもさ、気づいててもやめないんだよね

別れもしないし、壊しもしない。そのままでいいって思ってる

怠惰とは違うけど…諦めとも違うし…

“現実をわかった上での選択”って感じかな

で、その気持ちもまた“胸のファスナー”に閉じ込めるって終わり方

おしゃれだし、切ないし、余韻えぐい
Bird Cage

8曲目の『Bird Cage』さ、いきなり桜井さんの叫び声で心掴まれない?

わかる!あのシャウト、もう感情むき出しでさ。別れ寸前の空気が一瞬で伝わってくる感じ

時系列的にはさ、『Bird Cage』→『渇いたkiss』って流れがめっちゃしっくり来るよね

うんうん。もう限界ギリギリで、感情が爆発してるのが『Bird Cage』で、その後に虚しさが残るのが『渇いたkiss』って感じ

しかもサビ短いのに、言葉少なくて全部シャウトなのが逆に怖いくらい刺さる…

同じ言葉を何回も叫ぶのがさ、整理できない気持ちをそのまま投げつけてるみたいでゾクっとするよね

ライブで聴いたら絶対鳥肌やばいよね…

うん、感情ごと持ってかれそう

2番の“間抜けな神様が僕らをつがいで飼おうとして 狭い鳥籠に入れたなら”って歌詞、ここでタイトル回収なの天才すぎない?

ほんとそれ。二人で一緒にいたはずなのに、自由がなくて生きにくかったってのが一気にわかる

好きだったはずなのに、気づいたら鳥籠の中で息苦しくなってたんだろうね…

だから別れを“鳥籠のドアは開いてる”って表現するのが切ないけど救いもあってさ

“遠く 遠く 遠く”って繰り返すとこも、もう過去から逃げたい、忘れたいって必死さが出てるよね

うん、忌々しい思い出から離れるために、ひたすら遠くへ行こうとしてる感じ

あと“つがいで飼う”って表現、ノアの方舟っぽくない?

思った!しかも『渇いたkiss』の禁断の実の歌詞もあるし、創世記モチーフは確実だよね

旧約聖書のモチーフ使いながら、こんな生々しい別れ描くの、やっぱ桜井さんすごい…

ほんと、重いのに目が離せない名曲だよね
LOVE はじめました

9曲目の『LOVE はじめました』さ、問題作って言われるのわかるよね

うんうん。『Bird Cage』『渇いたkiss』の流れのあとにこれ来るの、なかなかの衝撃

Dear wonderful worldで言ってた“この醜くも美しい世界”の、“醜い”側を全力でぶちまけてる感じ

しかも歌詞めっちゃ尖ってるのに、不思議とクセになるんだよね

そうそう。過激なのに何回も聴いちゃう中毒性ある

タイトルにLOVEって入ってるけど、全然キラキラ恋愛ソングじゃないし

むしろ社会風刺だよね。“LOVEはじめました”って言い方がもう皮肉

冷やし中華はじめました、みたいなノリでさ。そんな軽さでLOVE語るなよってツッコミ入れてる感じ

LOVEを崇高なものとして扱わないのが逆にリアル

高尚どころか、消費される流行語みたいに扱われてる感じがゾワっとする

でもライブになるとさ、この曲めちゃくちゃかっこいいんだよね

わかる!30周年の“半世紀へのエントランス”でも入ってたし、完全にライブ定番

あと“中田のインタビュー”ね!

桜井さんサッカー好きすぎ(笑)

ライブだとそこ、長谷部だったりメッシだったり変えるじゃん

今回は誰だろ?って毎回楽しみになるのズルいよね

尖ってて、皮肉だらけなのに、ちゃんと盛り上がれるのがミスチルのすごさ

ほんと、嫌な現実見せられてるのに、なぜかテンション上がる
UFO

10曲目の『UFO』、きた瞬間ちょっと安心しなかった?

した!『Bird Cage』『LOVE はじめました』でずっとダークだったから、急に世界が明るくなった感じ

気づいたらもう10曲目なんだよね。このアルバム15曲も入ってるのに全然長く感じない

しかもここからラストまで、明るくてポップなの怒涛に来るの最高すぎる

歌詞もさ、“上手くいかないことばかりだよ”って彼女が悩み打ち明けるところから始まるの、めっちゃリアル

付き合ってないけど、恋愛一歩手前っぽい距離感もいいよね

普通のミスチルなら、“僕がどうにかする”とか“一緒に乗り越えよう”って言いそうなのに

この曲は違うんだよね(笑)

UFOに頼むっていう発想がさ、完全に他力本願

でもそれが逆にかわいいし、人間っぽい

現実変えてほしくて、妄想して、願って、ちょっとオカルトにすがる感じ

ミスチルでは珍しいタイプだよね

重力を日常の重荷とか責任、生きづらさに例えてるのも好き

だからUFOに無重力の宇宙に連れてってほしいって思うの、わかりすぎる

“迷いや苦しみもない世界”って歌詞、アルバムタイトルともガッツリ繋がってるよね

うん。『IT’S A WONDERFUL WORLD』の希望側をちゃんと見せてくれる曲
Drawing

11曲目の『Drawing』さ……音が流れた瞬間から切なさすごくない?

わかる。儚さが空気みたいに広がってて、時間がゆっくりになる感じする

これシングルじゃないの不思議なくらい名曲だよね

うん、もっともっと有名になってもいい曲だと思う

タイトル通り、“君との想い出を忘れないように絵に描いておきたい”って発想がまず優しい

でも“あまり絵が上手じゃない”って言うのがまた人間味あってさ

しかも“絵に描いたとしても 時と共に何かが色褪せてしまうでしょう”って…

永遠はないってちゃんとわかってる感じが、侘び寂びだよね

諦めてるというか、受け入れてる感じ

だからこそ切ない

音楽の中で“絵を描く”っていう美術のモチーフが重なるの、めっちゃ奥深い

芸術同士が静かにクロスしてる感じする

サビの“絵に描いたとしても”の最初の“絵”の高音、あそこ大好き

あれ、叫びに近いよね。感情が一気に空に伸びてく感じ

“この素晴らしい 慌ただしい 人生を二人三脚で越えていけるかなぁ”も刺さる

希望と不安が同時にあって、人生そのものって感じ

そういえば、桜井さんが地方で買った絵の話してたよね

雲の絵!家に飾ってるってやつ

“淡い光の曇空に”って歌詞、あの絵のことなのかなって思っちゃう

そう考えると、さらに愛おしくなる

まさに“wonderful world”って言葉が似合う曲
君が好き

12曲目で『君が好き』来ました〜

ここでこの曲出してくるの、ずるいよね。ちょっと切ないラブバラード

曲名がもう直球すぎるし、サビもそのまま“君が好き”だし

でもさ、それがいいんだよね

しかも9曲目の『LOVE はじめました』で“愛してる人に愛してるという ひねりのない歌を歌おう”って言ってたじゃん

あれ、完全にこの曲への伏線だよね

無駄に装飾しないで、まっすぐ伝える感じ

飾らないからこそ、ちゃんと心に届く

もしかして実際に経験あったりする?

やめてよw

『Sign』とか『365日』と同じ系統だよね

ミスチルお得意の純愛ラブソング。これはもう名曲確定

しかもシングル発売日、1月1日だよ?

2002年、最高の年明けすぎでしょ(笑)

情景ずっと夜なのもいいよね。月見ながら物思いにふけってる感じ

横に彼女はいるけど、彼女も悩んでて

救いたいのに、うまくできないもどかしさが伝わってくる

好きだからこそ、どうしていいかわからない葛藤ね

このアルバムの登場人物たち、みんな何かしら悩んでるよね

人生に苦労してるっていうか、ちゃんと生きてる感じ

生きてて悩みない人なんて、まあいないよね

確かに

それでもこの世界を懸命に生きて、素晴らしいって感じたり、しんどかったりして

その全部ひっくるめて“IT’S A WONDERFUL WORLD”なんだなって思えてきた
いつでも微笑みを

13曲目の『いつでも微笑みを』さ……私この曲ほんと大好き

わかる!まず口笛が最高だよね

ライブで観客みんなで口笛吹くの、あれ楽しすぎる

一体感すごいよね

“微笑み”って書いて、ほほえみって読んだり、えみって読んだりするのも好き

イントロさ、生まれたばかりの赤ちゃんの泣き声あるじゃん

あれで一瞬ほっこりするのに、歌詞入ったら、近所の誰かが亡くなってお葬式っていう…

生と死がいきなり並ぶの、すごいよね

“死”がテーマなのに、タイトルが『いつでも微笑みを』なのがまたちぐはぐで

でもその違和感が逆に残る

しかも“いつでも微笑みをって昔の歌を歌うべきじゃないかな”って

歌の中に歌が出てくるの、ちょっと不思議で面白い

“自分が死んでも 君の中で僕は生き続けるだろう”って歌詞、めっちゃポジティブだよね

だから死を恐れなくていい、いつでも微笑みを、なのかって思う

悲しいのに、最後はちゃんと前向きになるのがミスチルだなぁって

新アルバム『産声』のツアーでさ、これ絶対やると思うんだよね

絶対??

じゃあ当たったらライブ終わりのカフェ代奢りねw
優しい歌

14曲目の『優しい歌』さ、改めて聴くとほんとすごいよね。

思い返せばこのアルバム、名曲しか入ってないし、最後の最後までちゃんと盛り上げてくれるのがもう強すぎる

わかる。しかもこれ、記念すべき10thアルバムで、デビュー1992年からちょうど10年目の節目なんだよね。

『優しい歌』って、ミスチルにとって相当重要な位置づけの曲だと思うんだよね。

“魂の歌”って歌詞も出てくるけど、あれってデビューから今まで世に出してきたMr.Childrenの曲たち、そのものを指してる気がしてさ

うん、バンドの歴史を自分たちで振り返ってる感じがするよね。

2番では後悔の歌になってて、順風満帆に見えるスター街道を歩んできたミスチルですら、“ああすればよかった”“こうすればよかった”って思う瞬間があったんだろうなって想像しちゃう

それをちゃんと認めたうえで、最後に“優しい歌”にたどり着くのがいいんだよね。

これからの曲作りとか、バンドとしてどう在りたいかっていう決意表明みたいな覚悟を感じる

だからこそ、この曲ってライブでも特別な場面で使われてきたんだと思う。

POPSAURUS 2001はこの曲のためにあったって言っても過言じゃないし、2009年の“終末のコンフィデンスソングス”でも大トリだったし

異なるツアーでエンディングを任されてる曲って、なかなかないよね。

でも最近のライブでは披露されてないからこそ、『産声』ツアーでまた聴けたらいいなって期待しちゃう

うん、きっとやってくれる気がする。…予想、当たるかな?
It's a wonderful world

いよいよ最後、15曲目が『It’s a wonderful world』で、しかもアルバムタイトルと同じっていうのがもうエモすぎるよね。

3曲目の『Dear wonderful world』と同じメロディなのに、こっちはちゃんとサビがあるのも良い

うん。『Dear』ではカフェで“君の身の上話を聞かせてよ”って言ってたけど、この曲はそれを聞いたあと、少し時間が経ってからのアンサーみたいに感じる。

時系列的にもちゃんと繋がってるんだよね

サビがさ、もう怒涛の励ましの言葉で胸いっぱいになる。

“忘れないで 君のこと 僕は必要としていて” だけだと恋愛っぽいのに、そこで終わらせずに“同じように それ以上に 想ってる人もいる”って、自分以外の存在にもちゃんと目を向けてるのが好き

家族とか、友達とか、人生で関わってきた人たち全部含めてのメッセージだよね。

“あなどらないで 僕らにはまだやれることがある”とか、“手遅れじゃない まだ間に合うさ”も含めて、歌詞が強すぎて何回でも聴きたくなる

『UFO』で“上手くいかないことばかりだよ”って言われたとき、うまく言葉を返せなかった僕がいて、『君が好き』では“僕の手が 君の涙 拭えるとしたら”って不安そうに歌ってたじゃん。

ずっと、彼女の力になりたいのに、ちょっと不甲斐なくて、もどかしいイメージが続いてた

でもこの曲のサビで、ようやく全部の答えを君に渡してる感じがして、そこが本当に感動するんだよね

“この世界は今日も美しい そうだ美しい”って歌詞、アルバムタイトルそのものだし、ここまで聴いてきた全部をひっくるめた集大成みたい

最後の最後、音が完全に消える瞬間まで聞き逃したくないって思わせる曲、初めてだったかも

