叫び 祈り
Wake me up!

ねえ、この曲の最初の歌詞ってさ、いきなり“朝”から始まるじゃん?なんかオシャレじゃない?

わかる!しかもアルバムの始まりでもあるでしょ?
ほんとに“目が覚めた瞬間=ここからがスタート”って感じがしてさ、聴く側まで一緒に一日を始める気分になる。

そうそう。昨日までダメだった自分とか、うまくいかなかったこととか、全部いったんリセットして“今日から変わるんだ”って宣言してるみたいで気持ちいいんだよね。

でもさ、ただ明るいだけじゃないのがいいんだよ。ところどころにさ、現実の重たさとか虚しさみたいなのが混ざっててさ。
ほんとに“目が覚めた瞬間=ここからがスタート”って感じがしてさ、聴く側まで一緒に一日を始める気分になる。

そう、そのバランスが絶妙。前向きなんだけど、無理して前向き!って感じじゃなくて、ちゃんと傷とか迷いも抱えたまま前に進もうとしてる雰囲気。

うん、だから聴いてる側も置いていかれないっていうか、“あ、これ自分のことだ”って思えるんだよね。
変にドラマチックなフィクションじゃなくて、リアルな感情の延長線。

でさ、曲名の『Wake me up!』 がまた深いよね。
普通に翻訳すれば“起こして”だけど、それだけじゃなくて“眠ってる自分を目覚めさせて”って意味にも取れるじゃん。

そうそう!二つの意味が歌詞全体とリンクしてるっていうか。
物理的にも精神的にも “目覚めたい”って気持ちがあるんだよね。

聴けば聴くほど、ただの曲じゃなくて、自分に向けた目覚ましみたいになっていく感じ。

うん。なんかまた聴きたくなるよね。朝に。
彩り

ねえ、“ただいま おかえり”って歌詞さ、アルバムタイトルがHOMEなの考えると…もう完璧すぎない?

ほんとそれ!もう代表フレーズでしょ。あの一言に全部詰まってる気がする。
安心とか距離感とか、帰ってこれる場所って感じ。

しかもさ、一番の歌詞が“ただ目の前に…”で“ただ”から始まって、二番が“今 社会とか…”で“今”から始まるじゃん?
あわせて“ただいま”になるの気づいたときゾワッとした。

待って、それ気づいてなかった!!え、そういうこと!?すご…その仕掛け鳥肌モノだね。

でしょ!?ただ言葉を並べてるんじゃなくて、構造から意味まで全部計算されてるんだよ。

あとさ、“彩り”って曲名。アルファベットで書くと irodori じゃん?逆から読んでも irodori なんだよね。

そう!それも意味と合ってるんだよ。自分の小さな仕事や行動が、巡り巡って世界や誰かに色を加えてるって歌詞とちゃんとリンクしてる。

なんかさ、聴きながら“もうこれ偶然じゃなくて完全に狙ってるやつだ…”って思った。どこまで仕掛けるんだよって。

そうなんだよ。でね、この曲のすごいところは、ただ言葉遊びで終わらないとこ。

うんうん。

“自分の仕事に意味あるの?”とか“生きてる価値ってある?”みたいな、誰でもぶつかる悩みにちゃんと答えをくれてるんだよね。

そうそう。“気づかないところで誰かを支えてるんだよ”って優しく肯定してくれる感じ。

だから聴いたあと、すごい救われた気持ちになる。『ああ、自分も何かの役に立ってるのかも』ってさ。

ほんと素晴らしい曲だよね…。歌詞を読み込むほど感動が増すタイプ。

うん。こういう音楽が“HOME”っていうアルバムに入ってる意味も、すごくわかる気がする。
箒星

さあ、次の曲は“箒星”。
HOMEって言ったらまず“彩り”が語られがちだけど、個人的には“箒星”も同じくらい強い存在感あるよね。

めっちゃわかる!
彩りが人生とか仕事とか日常への歌だとしたら、箒星は感情とか恋とか、もっと内面に寄り添ってくれる歌詞って感じ。

しかもさ、“彗星”じゃなくてあえて“箒星”って表現してるのがいいよね。
なんか漢字の柔らかさとか響きの余白が詩的で好き。

うん。“箒星”って聞くだけでもう夜空が浮かぶというか…
儚いけど綺麗で、触れられないけど確かに存在してる感じ。

で、この曲、アルバムの中で初めて恋する二人が出てくるじゃん。
デートも、“地元の遊園地”っていう素朴さがHOMEの世界観とピッタリなんだよね。

わかる〜。背伸びしてない感じ。
特別な場所じゃなくても、二人ならどこだって特別になるっていう、あの空気。

それでさ、“弧を描いて”って何度も出てくるじゃん。あれがまた…

夜空に流れる箒星でもあり、観覧車の丸い軌道でもあり、頬に流れる涙でもあるってところが天才すぎる。

それがまたエモいんだよ…。

で、突然出てくる“すぅーっと”って擬音。歌詞っぽくないのにめちゃくちゃ効いてる。

そう!説明じゃなくて感情の音。言葉じゃ書けない気持ちが伝わってくるのすごくない?

全体的には前向きで、優しく背中を押してくれる曲だよね。
寂しさとか切なさもあるのに、最後は光が残る。

で、あのフレーズ。“人の形した光”。あれ最高すぎない?

うん…あの一行の破壊力よ。恋人だけじゃなくて、僕ら自身も誰かにとっての光なんだって思わせてくれる。

箒星みたいに、短くても、儚くても、ちゃんと誰かの空を照らしてるってね。

だから何回聴いても心がすぅーっと軽くなるんだよね。
Another Story

さて、続いては Another Story。
箒星に続いて恋愛ソングなんだけど、こっちは空気が一気に曇ってくるんだよね。

わかる。箒星は希望と優しさだったのに、Another Storyは“もうすぐ終わりそうな恋”の空気がひりひりしてる。

最初の “僕のごめんねって言葉を君は聞き飽きてるんじゃないかな” ってところでもうやられるよね。
喧嘩ばっかりで、しかも自分のせいだって自覚してる感じ。

あの“自覚してるのに直せてない感”リアルすぎて刺さる。
キャラ設定じゃなくて本当にその瞬間の息遣いみたい。

でも最後のほうで、“なんだかんだ君と生きる毎日が嬉しい”って気持ちがちゃんと出てくるのがいい。
開き直りじゃなくて、誤解しないでって必死に言ってる感じ。

うん。“うまく言えないから直接伝えたい”っていうあの不器用な距離感最高。
歌詞に飾り気がないのにちゃんと想いが立ち上がってくる。

でさ、この曲が Another Story ってタイトルな理由がまた良すぎるよね。

そうそう!『I♡U』に収録されてる“靴ひも”って曲に出てきた同じバスが登場するから、“あの二人の別の話=Another Story”なんだよね。

同じ世界線で別の角度から語られてるっていう設定がもうたまらん。物語性が爆上がり。

で、大サビの後ろでめちゃくちゃかすかに聞こえる英語のコーラス。歌詞カードに載ってないあれね。

うん、あれ聞こえる度、“え…なんて言ってるの…?”って毎回思う。

しかもさ、桜井さん本人ですら“なんだっけ?”って言ってたんだよね?(笑)

私は、“I don’t know why miss you”って聞こえた。意味でいうと“理由なんてわかんないけど、会いたい”でしょ?
これ恋してる人全員わかるやつ。

そうなんだよ。ロジックじゃないの。“好き”とか“会いたい”って気持ちは説明できないけど確かにそこにあるっていう。

“なんで好きなんだろう、なんで僕なんかを”って感じで、自信なさと混乱と恋しさが全部混ざってる。

そうなんだよね。この曲って結局、答えがないまま続いてく恋なんだよ。

完璧じゃなくて、不安定で、時々傷つけ合うけど、それでも一緒にいたい。そんな“本物の恋”が描かれてる。

箒星が“恋が始まる眩しさ”なら、Another Storyは“恋が続く現実”だね。

うわ、名言。

いや、曲が名曲なんよ。
PIANO MAN

さあ6曲目、突然空気が変わる“PIANOMAN”ね。
今までの繊細で丁寧な世界観から一気に投げやりな男感出てきて衝撃だった。

わかる!なんか“適当に生きてる”みたいな、でもそれが妙にリアルで良いアクセントになってるよね。ここで曲並べた順番が天才。

冒頭の“明け方近く”って時点でさ、前の曲の登場人物とは違う生活してるなって思った。
朝に起きるんじゃなくて夜が終わらない人。

そうそう。寝てない、徹夜、生活リズムぐちゃぐちゃ、少し不健康。でもそれがこの曲の味なんだよね。

で、この人まさに“誰のために生きてるんだろ”って言ってるじゃん?
いやもう“彩り”聴いてくれって言いたい(笑)答え出てるから。

ほんとそれw でも、そういう迷ってる人がいて、前の曲たちがあるからこそアルバムとして深みが増してるんだよね。

で、気になってたフレーズ。“It's gonna be alright.” 調べたら意味は――「なんとかなるさ」「大丈夫だよ」「うまくいくよ」

へぇ〜!そういう意味なんだ。なるほど、歌詞のあの雰囲気にめちゃくちゃ合ってるじゃん。

でしょ?あれ、励ましというより“まあ、どうにかなるっしょ”ってちょっとだらしない明るさなんだよね。

あ〜わかる。希望というより“開き直りのポジティブ”みたいな。

でも最終的に歌詞全体は前向きだよね。
可能性は無限大だとか、社会に負けず踏ん張る意思がちゃんとある。

うん、ふざけた態度しながらも、本当は戦おうとしてる感じが伝わる。
弱さを隠すための余裕ぶりっていうか。

そう、実は強がり。でもだから人間臭くて好きなんだよね。

わかる。この曲だけ主人公が完璧じゃないってところが逆に“HOME”の世界観に厚みを与えてる。

そして最後には“まぁなんとかなるっしょ”で終わるの最高。
もっと

さて、7曲目は『もっと』だね。ここでまた雰囲気が変わるんだよね。

うん、いままではすごくわかりやすくて汲み取りやすい歌詞が続いてたけど、この曲は抽象度高めで、1回聴いただけじゃ何が言いたいのか掴みにくい。

そうそう。でも何度も聴いていくうちに、少しずつ芯みたいなものが見えてくる感じがあるんだよね。深みがある。

曲調も悲しげだしね。なんかずっしりくる感じ。
しかも2001年に作られた曲で、あのアメリカのテロ事件の後っていう背景もあるから、歌詞の重みも納得できる。

曲調も悲しげだしね。なんかずっしりくる感じ。
しかも2001年に作られた曲で、あのアメリカのテロ事件の後っていう背景もあるから、歌詞の重みも納得できる。

桜井さんが"HOME"TOUR 2007 ~in the field~で語ってるんだよね。あれもチェックしておくと面白い。

歌詞の『もっと』ってフレーズ、何度も繰り返されてるのが印象的だよね。

うん。理屈ではわかってても、感情は制御できない。
自分に何度も言い聞かせてるような切実さが伝わってくる。

聴いてると胸がぎゅっとなる。前半7曲でここまで濃密なアルバムって、改めてすごいなって思う。

そうそう。まだ半分残ってるって考えると、2007年にオリコン年間1位になったのも納得だよね。

前半だけでもう圧倒されるのに、あと7曲もあるっていうのが怖いくらい。さすがMr.Childrenのアルバムだわ。

本当に、1曲1曲が深くて、聴けば聴くほど味わいが増す感じ。

うん。『もっと』はその象徴的な1曲だね。切実さが心に残る。
やわらかい風

さて、次は『やわらかい風』だね。箒星、Another Storyに続く恋愛ソングとして3曲目。

うん、でも今回は失恋した男の子目線なんだよね。別れた後の切なさがすごく伝わってくる。

君と一緒にいた楽しかった思い出が、ふとした瞬間に風に吹かれて蘇るって描写、めちゃくちゃロマンチックだよね。

しかも“風邪引いてないかな、元気に過ごしてるかな”って、別れても相手のことを気にかける優しさ。未練がある感じが切なくてたまらない。

ほんと、なんで別れちゃったんだろうって思わせる悲しさがある。まだ心が離れてない感じ。

あとさ、『もっと大きな器で もっと優しくて』って歌詞、前曲『もっと』とのつながりも感じるよね。

うん、歌詞のテーマが自然につながってる。感情の深みが増す感じ。

曲全体はタイトル通り“やわらかい風”みたいに優しくて温かい雰囲気なのに、アウトロになると不穏な音が入ってて面白いよね。

踏切の警報みたいな無機質で冷たい音が繰り返されてて、次の曲への橋渡しみたいになってる。

そうそう、優しさと切なさの中に、次への緊張感も混ざってる感じ。聴いてて感情の振れ幅がすごい。
フェイク

きたね、ここで『フェイク』。HOMEの空気感やコンセプトが見えてきたタイミングで、いきなり裏切ってくる感じ。

そうそう。アルバム全体の統一感をぶち壊してるんじゃ…って思っちゃうけど、桜井さんあえて入れてるんだよね。

もう15年以上前の曲だけど、シングルだしライブ定番だし、Mステでもやってたから知ってる人多いよね。

曲調もアップテンポでアガるし、テンション上がる!
でも歌詞はめちゃくちゃ過激で、世界中に嘘が蔓延してるとか、騙し合いが日常とか、めちゃくちゃ悲観的なんだよね。

うん、“すべてはフェイク”って言い放ってるけど、最後の最後で“それすら…”ってひっくり返すんだよね。

つまり、この曲自体が“すべてフェイク”って言ってるのも嘘で、つまり真実もあるってこと?

そう。どんでん返しに完全にやられた。ネガティブだけど、実は希望も残してるっていう複雑さが面白い。

アルバムの中で異質なのに、この曲があることで逆に全体が引き締まるというか。緩急つける意味もあるんだろうね。

うん、アップテンポでアガるし、歌詞も深いし、ライブで盛り上がる理由がわかる。
ポケット カスタネット

さあ、10曲目『ポケット カスタネット』。ここにきてまた斬新で実験的な曲だね。

最初はしっとり始まるけど、すごく幻想的で、聴いてると二人が手を取り合って長い人生を歩むイメージが浮かんでくる。

そうそう。でもこの曲の衝撃ポイントはやっぱり間奏だよね。

間奏長すぎてびっくりする!しかも途中で急にスピードアップして、ギアが上がる感じになるし、クライマックスに向かって盛り上がる。

ライブでこの間奏の演出が凄いんだよね。ライトとか照明の切り替えでさらにドラマチックに見える。

しかもサビの歌詞は同じなのに、間奏を挟む前と後で印象が全然違うのが面白い。1番と大サビでもまったく違う。

あえて同じ歌詞にしてるんだろうね。間奏で聴き手の感覚が変わるから、同じ言葉でも響き方が変わる。

最近のアルバムだと10曲収録が多いけど、HOMEは全14曲だからまだあと4曲もあるんだよね。嬉しい。

そう、曲のバリエーションがめちゃくちゃ豊かだから全然飽きない。構成の妙ってこういうことかも。

うん、アルバムを通して聴くと、曲順とか展開まで含めて楽しませてもらえる感じ。
SUNRISE

きた…!11曲目『SUNRISE』、私、HOMEで一番好きなんだよね。

あーわかる。冒頭の、一人自分の部屋でスピーカーで音楽を聴いてる描写からもう引き込まれる。
聴いてる私自身とリンクしてる気がするんだよね、親和性っていうか。

そう、主人公が部屋に閉じこもってる暗い側面もある。引きこもり気味なのかなって感じる。
でも過去の回想で、家族と暮らしていた幸せな日々も描かれてる。

意外とHOMEのアルバムで『家族』っていう言葉が出てくるのはこの曲が初めてなんだよね。そこにグッときた。

Dome Tour 2019 “Against All GRAVITY”の後半で演奏されたときの会場の雰囲気が印象的だったなぁ。

イントロ聴くと、あのライブで太陽が水平線からゆっくり昇る映像や空気感が蘇ってきて、また泣けてくる。

そしてこの後に『Tomorrow never knows』や『innocent world』が続くセトリがもう圧巻で、まさにAAG最大の見所を作った曲だよね。

アルバム曲なのにライブ映えがすごいし、HOMEのツアーでは演奏されてなかったから、ファンにとって待望の1曲でもあったんだよね。

そうそう。太陽って聞くと『Wake me up!』も思い出すよね。

あーなるほど。“生まれては消える命の意味を見いだせるかな?”って問いがあったけど、この曲では『繰り返すいのちに少し今も胸が踊る』って、主人公なりの答えが出てるんだよね。

そう、それが物語性を持って泣けるポイント。問いかけに答えが出るっていう、この流れが最高すぎる。

聴き終わると希望や温かさをもらえる、アルバムの中でも特別な1曲だね。
しるし

きた…『しるし』!もういわずもがなの名曲だよね。
HOMEの中でも王道ラブソングって感じ。

うん、一級品すぎる。最初は男女の恋愛ソングだと思って聴いてたけど、聴き込むうちに、あれ…家族の曲としても成立するなって気づいたんだよね。

たしかに。親子の関係性にも当てはまる歌詞だよね。だから聴く人によって解釈が変わるのが面白い。

サビの『ダーリンダーリン』ってフレーズも衝撃的。桜井さんのセンス光りすぎじゃない?

ほんとそれ。あえて特定のことばで説明しないで、余白を作って聞き手に想像させてるのがすごい。

そう、ダーリンって言われると、自分の大切な人を思い浮かべながら聴けるのがまた良いんだよね。
曲や歌詞に正解はないって、桜井さんもインタビューで言ってたし。

そうそう。だから男女でも家族でも、誰にでも自分のストーリーを重ねられるんだよね。

あと、驚いたのがストリーミング総再生回数1億回突破って!
2006年リリースなのに令和になっても色褪せないってすごすぎ。

ほんと、すごいよね。何年経っても色あせない名曲って、まさに『しるし』だね。
通り雨

あー、ここで『通り雨』か。実は『しるし』でアルバム終わらないんだよね。

そうそう。『しるし』で締めても十分最高なのに、その後に『通り雨』が来るプレッシャーやばいよね。
でも任されるだけあって、めちゃくちゃ良い曲。

しっとりした後に、まだ終わらせないぞ、もう一回盛り上げるぞっていう感じが楽しい。自然と笑顔になる曲だよね。

前半の『Wake me up!』や『箒星』の楽しさをもう一度味わえる感じもあって、明るくていい。

歌詞もHOMEを総括してるような内容で、通り雨は比喩になってるんだよね。
人生でふいに訪れる困難とか理不尽みたいな。

でも通り雨だからずっと降り続くわけじゃない。
いつか必ずやむから、口笛吹いて嫌なことは置いておこうっていう前向きさが気持ちいい。

生まれた瞬間からゆっくりと死んでいくっていうテーマもちらっとあって、HOME全体のテーマ、生と死も考えさせられる。でも明るさを失わないところがポイントだね。

うん、『キラキラ輝くといいのに』って歌詞、大好き。つい口ずさんじゃう。

わかる、『キラキラ輝くといいのに♪』って自然に口から出る感じ、最高。

締めなのに希望をくれる曲。これでアルバムを終えると、聴き終わった後に元気と温かさが残るよね。
あんまり覚えてないや

きた…『あんまり覚えてないや』。はぁ、これ最高すぎる。余韻が半端ない。

ほんとだね。HOMEのこれまでの曲を聴いた後に聞くと、また一段と味わい深い。

歌詞の冒頭が“朝目を覚ますと”って被せてるの、絶対わざとだよね。

うん、そう思う。タイトルも『あんまり覚えてないや』で、一番は彼女との昨夜のことを覚えてない、二番は寝る直前に浮かんだメロディーを忘れたとか…軽い感じだけど、それだけじゃないんだよね。

そう、それよりずっと昔の家族との思い出はちゃんと覚えてるって最後に出てきて、泣くに決まってるよ。

ずるいよね…歌詞の巧みさが半端ない。
朝から夜の繰り返し、日常の幸せ、恋人や家族の愛、命の意味…全部が伏線になって、この曲に詰まってる感じ。

そうなんだよね。アルバム全体がつながってるっていうか、最後に一気に集約される感覚。

HOMEのコンセプト、キーワードみたいなものが『僕がいる、ありがとう』っていうのも納得。

うん、全曲通して聴くと、この一言にすべてが込められてる感じがする。

最高のアルバムだったね。聴き終わった後、なんか温かい気持ちになる。

うん、『あんまり覚えてないや』で締めくくるこの余韻が、HOMEのすべてを物語ってる気がする。


